令和5年9月の定例会では、多岐にわたる議題が取り上げられ、市民の生活に直結するさまざまな問題が議論された。
特に、健康スポーツセンターの建設についての議論が注目を集めている。市長の向門慶人氏は、サガン鳥栖U-15練習場の整備との関連で検討を進めていると述べた。しかし、センター建設の具体的な計画や時期については明言されず、議員たちは具体的な進捗を求めた。特に、ふさわしい地域の選定についての詳細が求められる中、市民プールの使用停止を受けて、これを新たなスポーツセンターの建設地とする提案もあった。
学校プールの問題も取り上げられた。姉川勝之教育部長によれば、老朽化と維持費が増大している中で、年間約1,600万円のコストがかかっているという。健康スポーツセンターが建設されれば、学校プールの利用を見直すことも可能ではないかという意見が出た。また、子供たちが水に親しむ機会が減っていることに懸念が示された。
加えて、京町および東町地域の浸水問題についても議論された。最近の豪雨による浸水被害が再発し、排水能力不足がその原因とされている。特にフレスポ周辺での冠水や、地下水路の流下能力が問題視されており、さらなる改善策が求められる。中島勇一建設部長は、未然に浸水を防ぐための対策を検討していると述べたものの、具体的な解決策については不透明感が残る。
最後に、マイナ保険証についての議論が行われ、保険証廃止に伴う影響について、市民環境部長の吉田忠典氏が説明した。現行の健康保険証が廃止されることによって、特に要配慮者への配慮が不足する懸念が挙がっており、複雑化する資格確認の問題も指摘された。これに対する市長の回答は、国の政策への順応としての意義を強調した。
このように、今回の定例会では、市民生活に関わる重要なテーマが議論されたが、それぞれの問題には具体的な対策と進捗が求められている。今後の動向には注目が必要だ。