藤井寺市では、複数の課題が浮上する中、議会での一般質問が行われた。
特に注目されるのは、加齢性難聴者への補聴器購入補助についてである。市民からの要望を受け、今後の取り組みが期待されるが、現時点で具体的な制度が整っていない。これに対し、村本 健康福祉部長は、「補聴器の購入補助が必要だとの意見は広がっており、今後の他市の実施状況を注視しながら、検討していく考えだ。」と述べた。特に、近隣の富田林市では補助制度が開始されており、市独自の支援が望まれる。加齢性難聴を抱える高齢者の生活の質向上、社会への参加を促進するためにも、この施策が実現されることが期待される。
また、市民病院の廃院に関連する議論も続いている。岡田 一樹市長は廃院の決定を強調しながら、地域医療の担い手とするため、周辺医療機関との連携強化が進められていることを明らかにしたが、具体的な対策が見えにくいとの市民からの意見も多い。「患者の引き継ぎは順調に進んでいるものの、交通支援の具体策の提示が必要だ。」と指摘される中、医療機関間の連携協定の内容が具体化することが期待される。
さらに、公共交通の見直しに関する質問が続いた。発言者は、藤井寺市が公共施設循環バスを運行しているものの、その利用状況や多様な交通手段についての検討が不足していると指摘した。片田 都市整備部長は「現行の交通体系を見直し、大阪府全体の流れを取り入れた交通支援策を検討する方針である。」と答弁した。市民にとって利便性の高い公共交通網の整備が求められる。
最後に、大阪・関西万博の推進についても話題が及んだ。市長は万博の意義を強調し、市民に対して関心を高める取り組みを行っていると述べたが、一方で計画に関する透明性や経済効果への疑問の声も上がっており、今後の進捗が注視される。