令和2年第9回玉野市議会定例会が12月3日に開会し、19日間の会期が決定した。議事内容には、監査結果の報告や複数の補正予算案が含まれ、特に新型コロナウイルスに関連した対策の重要性が強調された。
市長の黒田 晋氏は、開会の挨拶で新型コロナウイルスの感染状況に触れ、市民にマスク着用や手洗いの徹底を改めて呼びかけた。後の発言の中で、岡山県内では高齢者施設や医療機関でのクラスターが発生している現状を踏まえ、警戒を怠らないよう訴えた。
さらに、同市の基幹産業である造船業についても議論が交わされ、黒田氏は活動報告を行った。9月の赤羽国土交通大臣との面会、10月の国防総省訪問などがあり、県外の有力な関係者と連携を図っていることを報告した。市の造船業を支えるため、国への要望活動が行われており、その効果を実感しているとのことだ。
また、宇野港の開港90周年イベントが盛況に実施されており、地元の高校生たちも参加し、イベントの成功を助けたことが評価された。特に、地域の活性化を狙った取り組みが功を奏しており、アフターコロナに向けた計画が含まれている。
さらに、市の行う自動配送ロボットの実証実験에関しても触れられ、若者世代を対象にした技術の体験機会を設けることが計画されている。黒田市長は、この技術に市民が触れることが重要で、次世代の生活様式に向けた取り組みを進めると述べた。
今定例会では、補正予算案として、一般会計、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計など合計6件の予算が提案されている。焼却場の設備更新や防災に関する取り組みなども含まれ、経済的影響が感じられる分野への配分が意識されている。
この後、議会においては各議案に対する質疑が行われる予定であり、議員の活発な意見交換が期待される。市の施策に対する市民の理解と支持を深めるため、積極的なコミュニケーションが求められることが浮き彫りとなった。