令和5年第1回玉野市議会定例会では、市庁舎の建設計画や教育環境の見直しが主な議題として取り上げられた。
まず新庁舎建設について、建設部の熊沢信之部長は、現在の市役所庁舎が抱える老朽化問題に対処すべく新庁舎の整備を進めていると述べ、周辺の中央公園との一体的な活用についての可能性を指摘した。この公園には現在通行を妨げる大きな道路が存在し、利用者の安全確保や、市民活動の円滑な運用に貢献できるよう、関係機関との協議を進める必要がある。
一方、教育の観点からは、総合的な学習に関連するオンライン授業の実施状況が報告された。市内の複数の小学学校と中学校でオンライン授業が実施されており、子どもたちが発表や意見交換を行う機会が増えている。教育長は、この実施を評価し、今後も学校間での連携を強化していく考えを示した。特に、タブレット端末の活用促進に向けた取り組みがなされ、教員のICTリテラシーの向上が求められている。
更に、スクールソーシャルワーカーの現状についても言及され、次年度には94ケースの支援が行われたとのことで、課題解決に向けた支援策が重要であると強調された。教育委員会は、教員と連携して不登校の児童の支援を行うため、状況を把握するための手法を見直し、強化していく方針を持っている。
また、幼保一体化等将来計画に基づく保育施設の統廃合も進められる見込みであり、特に荘内幼稚園や荘内南幼稚園の統合が注目される。教育委員会は、保護者の意見を反映しながら、適切な規模の集団保育環境を整える必要性を訴えた。
トイレの洋式化や手すり設置に関する要望も挙がり、特に高齢者に優しい公共施設の整備が期待されている。建設部長は、公共トイレの手すり設置について、地域のニーズを考慮して実施する意向を示した。
最後に、空の移動革命や健康寿命の延伸に関する市の取り組みについても発言があり、特に市長は、観光や交通における新たなビジョンを持つ重要性を訴えた。