令和6年第2回倉敷市議会が2023年3月5日に開催され、主に交通インフラや地域振興に関する諸問題について質疑が行われた。
最初に、倉敷駅周辺の諸課題が取り上げられた。倉敷駅周辺の高架事業について「遅々として進まない」との意見が示され、倉敷駅南口のバリアフリー化や駅ビルの老朽化など、具体的な改善策が求められた。特に、倉敷駅南口のバリアフリー化に関しては、権限がない中で利用者の利便性向上に力を入れる必要性が強調された。
次に、水島臨海鉄道倉敷市駅とJR倉敷駅を結ぶ短絡経路の設置について、地域住民からの利便性向上の期待が述べられ、早急な整備が望まれるとされた。三村議員は、地域から具体的な提案があったことを挙げつつ、実現に向けた議論を求めた。これに対し、亀山建設局長は「政府や企業と連携を強め、利便性の確保を進めたい」と述べた。
また、商工会議所の合併についても言及があり、各地域の商工会議所が密に連携していることが評価される一方で、広域的な連携の重要性が指摘された。特に、経済の活性化に向けた新たな取り組みが必要であり、地域を一体化させる発想が求められるとの意見が示された。
観光政策については、倉敷市の観光客数が減少傾向にある中で、観光地の魅力を再アピールする必要があるとされ、国際的な観光客誘致のためのイベントの強化や、地域資源の活用推進が議論された。伊東市長は、観光の価値向上により地域経済の活性化を図りたいとの考えを示した。
真備地区の復興計画については、進捗状況を踏まえて「地域の皆様とともに創造的なまちづくりを進めていく」と伊東市長が述べ、具体的な計画が関係者と連携して策定されていくことが求められた。また、倉敷市屋内水泳センターの今後について、地域住民への健康促進を背景に提案があった。
最後に、入札制度や能登半島地震の教訓、災害時の支援内容についても詳細を受けて、今後の防災対策や住民の安全確保に向けた意見が交わされた。議会全体を通し、地域の課題解決に向けた熱意が伺えた。