令和2年第6回浅口市議会定例会が9月2日に開催された。
この日の議会では、教育分野を中心に多くの議論が交わされた。まず、山下周吾議員が取り上げたのは、GIGAスクール構想に基づく教育環境の整備状況である。教育次長の小山朋子氏は、情報通信技術を基盤にする新しい教育モデルを推進していると強調した。具体的には、全児童・生徒に1人1台のタブレット端末を整備し、高速な校内LAN環境を整備するという目標が示された。この計画の目玉は、コロナウイルスの影響でリモート授業の必要が増していることからも、早期に進められている。
次に、役所の施設におけるWi-Fi環境の整備についても意見が交わされた。企画財政部長の徳田政太郎氏は、市内の公共施設や学校でのWi-Fi環境整備の進捗状況を説明した。新たに岡山天文博物館やJR鴨方駅などに公際無線LANを設置する方針を示し、今後も整備を進める意向を示した。
防災対策としてのハザードマップ配布も重要な議題であった。議員は市民への周知が不十分ではないかと懸念。本部長の徳田氏は、市のホームページやコンビニエンスストアでの配布を通じて、地域の安全確保を促進しているとはいえ、更なる周知の必要性を認めている。
また、農業振興地域の見直しについても言及された。農業委員会は、耕作放棄地が増えている現状を背景に、地域に応じた土地利用の必要性を訴えた。議員が指摘するように、農業振興地域の柔軟な扱いが求められるところである。
さらに、教育長の中野留美氏は、幼稚園・保育園の運営においても、少子化が進む中での運営課題に対処する必要性を強調した。現状では、幼稚園における特色ある教育内容の強化が求められるとし、金光幼稚園の3歳児保育開始と他の幼稚園とのバランスも考慮に入れた運営が必要であるとの意見が出されている。
全体として、浅口市の将来的なビジョンとして、教育環境の充実や防災対策、地域の農業振興が強調された会議であった。市側は、これらの意見を元に今後の具体的な施策に結び付けることを目指している。