国東市議会が行った令和5年9月定例会では、観光振興や市民の移動手段に関する重要な質問が取り上げられました。
まず、国東市の観光振興について、無所属の和田圭介氏が発言しました。大分県で来春に開催されるJR九州のデスティネーションキャンペーンが国東市にも影響を与えると期待しています。同キャンペーン中における具体的な取り組みとしては、六郷満山文化を活用した特別イベントやアドベンチャーツーリズムを計画します。観光課長の清成隆氏は、事前の観光商談会を通じて来年春に多くの観光客に訪問してもらうため努力していると述べました。
次に、国東市の観光ガイドについての質問がありました。和田氏は、観光ガイドの育成やインバウンド観光へのサポート体制の強化が必要であると強調しました。観光課長の清成氏は、現状のガイドの数や高齢化問題を指摘し、今後のガイド育成について検討を進めることをアピールしました。特に外国からの観光客に向けた通訳ガイドの育成が課題です。
さらに、国東市の夜間交通問題が取り上げられ、和田氏は市内タクシー不足を問題視しました。政策企画課長の舟部正敏氏は、国東市では現在タクシーの運転手確保に向けた施策を検討中であると述べました。夜間の交通機関が限られているため、タクシー会社の協力を仰ぎつつ、公共交通の利便性向上を目指す必要があると認識されています。
また、議会の最後には、国東市の教育政策が取り上げられました。学力調査に関する質問があり、中学校3年生の英語の成績が全国平均を下回る現状が指摘されました。学校教育課長の深藏祥子氏は、教育課程の改善を継続して行うことが必要だとし、県の教育委員会との情報交換を強化する意向を表明しました。
国東市は今後、観光振興や交通問題、高齢者支援などの様々な課題に対し、地域の特性を現状に合わせた取り組みをすることが求められています。観光資源の開発や交通手段の充実を図ることで、地域活性化に向けた持続可能な施策が必要とされていることが、今回の質問を通じて再確認されました。地道な取り組みを継続することが市の未来に繋がると期待されています。