令和3年12月15日に開催された第4回胎内市議会定例会では、各議員が地域の課題について多角的な質問を行った。特に、小野 德重議員は人口減少および少子化対策について、切迫した地域の現状に基づく提言を行った。
人口減少に関して、小野議員は地域社会への大きな影響を強調した。日本が本格的な人口減少社会に突入し、特に地方では若年層の流出や出生数の減少が急速に進行している。これに対し、井畑 明彦市長は、出生率を粘り強く引き上げるための支援の必要性を述べ、今後は多角的な支援体制が必要であると強調した。更に市としては、地域おこし協力隊の活用や移住定住促進策を通じて地域の魅力を高め、関係人口を増やしたいと述べた。
また、小野議員は具体的に当市の合計特殊出生率に関しても質問した。井畑市長は、当市の合計特殊出生率が1.37と国や県とほぼ同程度であるものの、未婚率の上昇や晩婚化が影響しており、この傾向に対処する必要があるとした。さらに、他市町の成功事例を研究し、うまく取り入れる方針も示した。
次に、マイナンバー制度についての質問が挙げられた。特に、市民生活課の須貝 実課長は、マイナンバーカードの普及率が約33%であり、その利便性を向上させるための取り組みとしてオンライン手続きの推進やポイント付与の検討を行っていると説明した。市長は、マイナンバーカードを使ったサービスが広がれば市民にとってのメリットになるとし、今後も改善に努める意向を示した。
また、学校の防災機能強化について、井畑市長は避難所としての学校の位置づけを重要視し、耐震化や必要な機能の整備を進めていると述べる一方で、地域の防災力向上のために地域との連携が鍵であると強調した。
議員たちの質問を受け、行政側は特に高齢者に関する交通事故防止策についても取り上げ、地域包括ケアを念頭に置いた取り組みが求められていることを認識している。
総じて、会議では、地域の現状や課題に対する市の取り組みが確認されるとともに、今後の施策に関する意気込みが示された。各議員の発言は今後の政策に多くの示唆を与え、市民にとってより良い地域社会の実現に向けて引き続き努力が期待される。