令和5年12月14日の大和郡山市議会定例会では、加齢性難聴補聴器購入支援策や近鉄郡山駅の整備計画が議論された。
まず、4番の上田健二議員が高齢者の難聴問題に取り組むため、補聴器購入助成の必要性を訴えた。購入助成には、市としての制度構築が不可欠で、同議員は早期発見の重要性についても触れ、「定期的な聴覚検査導入が必要」と強調した。福祉部長の植田亮一氏は、既存の助成制度について説明したが、軽度や中度の難聴者に対する公的支援の不足が明らかになり、上田議員は市の取り組みを強く求めた。
次に、近鉄郡山駅の移設計画が議題に上がった。上田健二議員は新駅舎の整備について、2030年度の供用開始を目指すが、事業費が100億円超に達する見込みで、「市の負担割合が30億から70億円になる」と懸念を示した。市が交通インフラ整備を進める中での資金配分について、東田都市建設部長は「今後、調整を進める」と答弁。
また、市営球場改修についても議論された。金銅成悟議員は昭和59年に建設された市営球場のスコアボード改修やグラウンド排水の改善などを求めた。産業振興部長の齋藤和久氏は、先に行った見積もりと次期大会準備について進捗状況を報告し、「しっかり対応していく」との姿勢を示した。
一方、横田町地区の下水道整備についても、久保田議員からの要望があった。上下水道部長の富田豊氏は、整備が進んでいることを説明しつつも「条件により、進捗は上下する」と述べた。市の今後の対応として、未整備地区の支援策の強化が求められる。
最後に、高齢者外出支援事業の充実と国民健康保険税の税率見直しについての意見が述べられた。市として、老後を支える施策の具体化が求められる中で、「市民の安心・安全な生活を支えるために適切な医療・福祉政策が必要」との意見が多数を占め、さらなる検討が求められた。現状の課題解決に向けて、透明性ある情報提供と市民参加が必要なのは明白である。