安曇野市議会では、令和4年6月定例会において、市の美しい景観や文化、自然環境を次世代へ守るための施策が議論された。
最初に、増井裕壽議員が安曇野の美しい田園風景を維持するための市の景観条例や景観計画について問うた。太田市長は、安曇野の景観を守るためには地域住民の協力が不可欠であると強調した。市では、既存の景観計画を踏まえながら、今後も景観を維持するための施策を展開していく意向を示した。
続いて、化学物質過敏症や香害問題にも言及された。小林純子議員が香害の危険性についての啓発を求め、市役所と学校での香りのバリアフリー化を促進する必要性を訴えた。これに対し、総務部長は職員研修の実施を検討する意向を示し、より良い職場環境づくりに貢献したいと述べた。
また、観光振興ビジョンの見直しに関する質問では、地域経済の好循環を目指した新たなアクションプランの策定が発表された。観光協会との連携やアドベンチャー・トラベル・ワールドサミットへの参加を通じて、地域の魅力を広く発信することが目的である。市では、サスティナブルツーリズムに対応し、観光地としての安曇野の魅力を引き出す方針を推進する。
さらに、マウンテンバイクコースの運営状況についても質問があり、観光資源としてのポテンシャルを活かすための施策が進行していることが確認された。レンタルバイクの追加購入により、来場者に安心して利用してもらうことを目指す。また、事故やトラブルへの迅速な対応策も整備されているとのことで、安全管理に配慮した体制が強化されていることが示された。
最後に、消防団についての議論で、団員数の減少とその対応策が話し合われた。市長は、消防団員の処遇改善を継続し、消防団の重要性を強調した。地域住民の安全を守るため、団員が活動しやすい環境づくりが必要であるとの認識が共有された。
全体的に、議会では安曇野市の持続可能な発展を目指し、地域特有の景観や文化を守り、観光資源としての価値を高める施策が進められていることが再確認された。