令和3年第6回綾町議会が6月16日に招集され、各議員から一般質問が行われた。特に焦点となったのは、尾立養豚センターからの汚濁水流出に関する問題である。日髙憲治議員は、今年2月に発生したこの汚濁水の流出事故について、町の環境保全条例に関する指導が不十分であったと指摘し、洩水が町の河川に与える影響を大きく危惧した。日髙議員は発言の中で、「事故が二度と発生しないことを望む」と強調し、行政の誠実な対応を求めた。これに対し、町長・籾田学氏は、「ユネスコエコパークの町として恥ずかしい事故が発生した」とし、責任をもって対応する意向を示した。
また、児玉千歳議員は、今後の行政の取り組みについて質問し、特に地域住民に対して適切な情報提供がなされるべきであると訴えた。また、統制の取れた情報発信が町民の安全意識を高め、地域環境へ良好な影響を与えることを強調した。
一方、青木実議員は、宿泊施設の民間運営に関する懸念を表明し、過去への責任を持つことの重要性と合わせて、従業員とのコミュニケーション不足が問題を深刻化させる要因となっていると指摘した。
さらに、観光事業の進展と、登山やスキーなどのアクティビティによる観光客の誘致も検討されている。町は、長期的には地域の観光業を活性化させる施策を加速し、特に自然活動や地元の特産物を活かした事業展開が期待されている。