令和5年8月30日に宇治田原町で開催された全員協議会では、元職員逮捕に関する追送致の議題が取り上げられた。
西谷信夫町長は、元職員の光嶋隆が入札情報漏洩に対する現金提供の見返りを受けたと述べ、深い遺憾の意を示した。また、町長は議員と住民に謝罪し、今後の警察捜査への全面的協力を約束した。
光嶋は既に官製談合防止法違反により逮捕されており、8月30日には更なる加重収賄等の容疑で追送致された。今回は、以前の逮捕に関連する余罪が新たに浮上した事案である。
追送致は、余罪を事件として立件しながら再逮捕は行わず、証拠と書類を検察に送致する手続きである。副町長の山下康之氏も「誠に遺憾」と強調しつつ、捜査の進展に注視し、再発防止策の検証を行う方針を示した。
議員からは、事案の背景や今後の詳細調査の必要性についての質問が相次いだ。特に今西利行議員は、前回の官製談合事件との関連性を懸念し、徹底的な原因究明と再発防止策を求めた。
第三者委員会が重視される場面も多く、奥谷明総務担当理事はその役割を説明し、実態把握と原因究明、再発防止策の提案に関与することを強調した。
結果として、今回の事件は町政に対する信頼に影響を与えており、町長はその回復に全力を尽くす意向を表明した。今後の捜査や委員会の調査結果を踏まえて、住民に対する説明責任が問われることになる。町職員としてのコンプライアンス維持の重要性が強調され、町の根本的な問題に対する取り組みが求められている。