いの町第4回定例会が令和元年12月5日、議事堂で開催された。
各議案に関する質疑が行われ、特に注目されたのは会計年度任用職員関連の議案だ。此の制度移行に伴う臨時職員数の増加や、正規職員との間に生じる格差が議員からの質問で多く取り上げられた。
12番、山崎きよ氏は、「臨時的任用職員の総職員数に占める比率は適正か」と問いかけ、過去の年度における状況を求めた。土居総務課長は、過去3年間の臨時職員の割合は47.2%、46.4%と変動があったと説明し、「正規職員とフルタイム任用職員、任用職員の職務内容や責任の違いについては精査が必要」と述べた。
また、山崎氏は正規職員とフルタイム任用職員の職務内容の差異についても再質問。「責任の程度に差があるのか」とも問うたが、土居総務課長は「職務内容は均衡を保つ必要がある」との認識を示した。視点は、正規職員への移行の可能性にまで広がり、山崎氏は「あまりの格差設計は今後の雇用問題を引き起こす」との懸念を表明した。
次に、議案第131号、天王地区汚水処理施設事業の補正予算についての質疑も行われた。森田千鶴子氏は、「この補正予算の財源はどのように確保されるのか」と質問。土居総務課長は、「国からの地方交付税で措置されるが、町の一般財源からの負担がどれほどになるかは今のところ明確ではない」と回答した。
さらに、池沢紀子氏が指摘したように、約470人いる会計年度任用職員への退職手当支給の条件も話題に上がった。土居課長が「フルタイムで半年以上続ければ対象となる」と説明すると、社会保障の適用や実施の不安定さなど多岐にわたる疑問が照会された。
このほかにも、いの町の固定資産税改正案について、講じられた改善措置やその影響についても質疑があり、契約の公平性を確保する必要性が強く議論された。これらを受けて、また新しい課題が闘われた。
町長の池田牧子氏は、採用試験での公平性と能力を評価する制度の重要性について強調。委員会付託をまとめ、会期後の審議にも期待が寄せられる。
このように、住民とともに、より公正で持続可能な人事制度を求める声が高まる中、今後もいの町では住民ニーズに応えた施策展開が求められている。