令和5年12月6日に開催された金ケ崎町議会では、熊被害の防止対策が重要なテーマとして取り上げられた。
熊の出没は年々増加し、特に町内での目撃件数は昨年度の倍近い120件を超えた。
これに伴い、住民の安全を守るため、捕獲のための行動が求められる一方、法律による規制も存在する。
町長の髙橋寛寿氏は、熊の捕獲には慎重な対応が必要であり、住民に対しても周知徹底を図る方針を強調した。
また、猟友会との連携が進んでおり、情報の共有と広報活動が行われている。
特に、熊が人里に近づく要因として、空き地や果樹の管理の徹底が呼び掛けられている。
万が一の事故に備え、捕獲用のわなや駆除方法が検討された。
ただし、捕獲にあたっては、子熊を含む場合の危険性や周辺住民への影響も考慮される。
学校に設置されたAEDの活用状況についても議論された。
教育長の千葉和仁氏は、各校にAEDを設置するだけでなく、その使用法に関する教育が重要であると説明した。
特に金ケ崎中学校では、保健体育授業の一環として心肺蘇生法を学ぶ機会が提供されていることが報告された。ただし、学校外での万が一の対応については、さらなる検討が必要である。
町内の介護事業所における人手不足が問題視され、新しい支援策が模索されている。
町長は、介護福祉士等の資格取得を目指す人に対する奨学金制度の創設を検討する意向を示しており、町独自の支援体制の拡充を目指す姿勢を表明した。
また、介護支援ロボットの導入や外国人労働者の活用についても意見が交わされ、いかにして町の介護サービスを強化できるかの方策が求められている。
これらの議論を通じて、住民の安全確保や必要な福祉サービスの充実に向けた町の方針が示された。