令和2年6月17日、令和第2回水戸市議会定例会が開かれた。議会では、43件の議案が一括上程され、報告第29号が提示されるなど多様な議題が取り上げられた。
初めに、議長の安藏栄氏は出席議員を確認し、会が開始される中で、田口米蔵議員が提出した質問が注目を集めた。田口氏は新型コロナウイルス感染症に関連し、魚の大量死の問題について質問を行い、特に逆川・桜川で発生した大量の魚が死亡した原因究明の必要性について強調した。
田口氏によると、5月1日の倉庫火災後、約320kgの死骸が確認された。この事案は、農薬による可能性が取り沙汰される中で、市民の不安を解消するためにも、徹底した調査が求められる問題であるとして市の対応を厳しく問うた。
生活環境部長の佐藤則行氏は、魚の大量死について、農薬成分が検出されたものの、検査の結果異常は確認できなかったと答弁。こうした状況が続く中で市民らの信頼を得るため、十分な対策を講じる必要があることを認めつつ、県や各機関との連携の重要性についても言及した。
続いて、農業関連の質問に移り、国営の農地再編整備事業に関する工事の遅延が問題視された。田口米蔵議員は遅延の原因と補償について質問し、市としての見解を求めた。産業経済部長の鈴木吉昭氏は、農地の集約化が進められる中での遅れについて誠実に答え、できる限り迅速な対応に努める考えを示した。
さらに、都市計画道路に関する質問では、袴塚孝雄議員が水戸市内での交通混雑解消のための計画の進捗状況に疑問を投げかけた。建設部長の渡邊雅之氏は道の整備進行について説明し、情報提供を行った。
総じて、議会では環境、農業、都市計画、自主財源の確保を含む多くの重要課題が話題に上り、市民の生活や安全に対する施策が議論されたのが印象的である。市としては、新型コロナウイルスに配慮した対応を進め、地域経済の回復や市民の不安軽減に向けた取り組みが求められる。
今後の対策としては、各議員からの質問に対して実行性のある施策が具体的に提示され、市民からの信頼を得るための方策を強化する必要があると思われる。特に、環境問題や農業振興、交通整備など様々な観点から市民生活を守るための施策の実行が急務である。