令和2年第1回潮来市議会定例会が開会され、初日の議事が進行された。
開会に先立ち、議長の笠間丈夫氏は、議員の出席を謝辞で始めた。新型コロナウイルス感染症の対策として、マスク着用が求められる中での開催となった。議長は「発言時にはマイクを近づけ、しっかりと発声するようお願いする」と述べ、感染拡大防止への配慮を促した。
市長の原浩道氏は、所信表明において感染症対策について言及した。2月27日に設置した新型コロナウイルス対策本部を紹介し、市民への情報発信が重要であるとし、感染者がいない現状を確認しつつ、今後も市民と連携した対策を強調した。原市長は「市民の皆様と協力してまいりますので、ご理解お願いいたします」と述べた。
次の議題では、会期が決定された。本定例会は、令和2年3月3日から3月19日までの17日間とされ、会期日程の合意が得られたことに異議は無く、速やかに決定された。議長は傍聴者に向けて、会議のルールを遵守することを求めた。
原市長は令和2年度の予算案についても説明。予算規模は227億3,618万円であり、対前年度比で5.9%の増加となることを明らかにした。特に市民協働の重要性を挙げ、「市民の皆様がまちづくりに参加する仕組みが不可欠」だと説明した。
市は、急速な人口減少や少子高齢化課題に取り組むため、移住・定住施策を進めるとともに、地域の活性化を目指した事業も行うと誓った。また、地場産業の振興や環境整備にも力を入れ、「日本一の水路のまち」を目指す意向も示された。
続いて、市民福祉部や教育部、建設部の各担当からの議案説明が行われ、来るべき春の潮来市水郷あやめまつりへの期待もしっかりと語られた。議案第1号から議案第24号までを一括して審議し、各部門の担当責任者が答弁に立った。市民生活の安心安全を図りつつ、効率的な行政運営が進むことが期待される。議案は、次回会議での質疑を受け、委員会付託の手続きとなる。
この日は新型コロナウイルスの影響を受けた議会運営の中、議員らは市民の安全と健康を第一に考えた施策の必要性を再確認する場となった。次回会議は3月10日火曜日に予定されている。