令和5年第4回呉市議会の定例会が9月6日、呉市議会議事堂にて開催された。本会議では、議員たちが一般質問を行い、教育や環境保護、そして地域振興に関する多様な問題が取り上げられた。
初めに、河原初海議員が学校教育の充実に向けた施策について質問した。「呉市では第5次呉市長期総合計画を踏まえ、今後の教育展開についてどのように考えているのか」と問い、呉市教育部長の高橋伸治氏が、「教育大綱を基に学校教育を推進しており、特に防災教育の深化や個を重視した支援の充実に力を入れている」と答えた。
続いて、坂井誠臣議員が「クリーンセンターくれ」の建て替えについて進行中の取り組みを尋ね、環境部長の鍵本浩一氏は、「発電設備の設置に伴う費用とその環境影響についても慎重に検討している」と述べ、エネルギー利用に関わる新しい動きについての意欲を示した。
山上文恵議員は動物愛護センターや地域猫活動について質問を行い、近年の殺処分ゼロへの取り組みとその実績を確認した。多くの相談が寄せられる中、福祉保健部参事の大下佳弘氏は、「動物愛護センターでは飼い主の悩み相談に応じ、地域猫活動への理解促進に努めている」と答えた。
院去裕議員は、安全なまちづくりの重要性を訴え、地域の防犯対策について具体的な提案を行った。彼は「市の政策が地域の実情に即したものであるべきで、地域社会の活性化に向けた取り組みが不可欠である」と強調した。
久保東議員は、日鉄閉鎖による地域生活への影響を挙げ、「関連会社への支援策をさらなるものとすべきだ」と指摘した。理事の寺嶋文秀氏は、「国や広島県と連携し、雇用創出策を強化している」と述べ、地元企業との協力関係の重要性を再確認した。
奥田和夫議員は、重要な廃棄物問題と大麗女島の弾薬庫計画について、地域住民への説明の必要性を訴えた。これに対し、総務部長の大森和雄氏は、「調査の進捗に応じて必要な情報を提供し、関係団体との連携を図っていく」と述べた。
最後に、各議員による取り組み状況や施策の方向性が示され、今後の市の政策形成に向けた多角的な意見交換が行われた。議会終了後、参加議員はそれぞれの選挙区に帰り、選挙区住民の意見収集とその反映を進めることが期待される。