令和5年6月9日に開催された館林市議会第2回定例会では、主に教育環境の整備と市民サービスの向上がテーマとされた。
特に、堀口きく枝議員の質問に対して、小・中学校におけるトイレの洋式化について議論がなされた。堀口議員は、洋式トイレの設置が不十分なことにより、特に児童たちが安心して利用できる環境が整っていないことを指摘し、現在の和式トイレの状況や洋式トイレの設置比率が59%と82%である中、全体の目標としては80%を目指すと教育次長の始澤勝也氏が答弁した。また、和式トイレの設置理由として過去の価値観が影響しているとする認識も示された。
次に、堀口議員は行政の窓口業務の効率化について質問を行い、利用者に優しいデジタル化の重要性を訴えた。市民環境部長の岡戸千絵氏は、令和4年度に窓口での手続き件数が68,061件に達したことを述べ、マイナンバーカードによる手続きの効率化が進んでいる点を強調し、その件数が急増している背景についても述べた。
また、市長の多田善洋氏は、地域共生社会の実現に向けた取り組みについて説明を行い、地域包括ケアシステムの強化やダブルケアの問題への対応が求められる中、必要な支援を包括的に提供する体制の整備についての重要性を伝えた。私たち市民が安心して暮らせる福祉環境を整えることが、今後の市の経営にとっても不可欠であるとも語った。
さらに、太田市が給食費の無償化を決定したことを背景に、館林市においても市民への更なるサービス向上が求められている。福祉部門や教育部門の連携強化による、子どもたちの支援に関する取り組みが今後の課題であるとも指摘される。
議会では、今後とも市民の声を反映した施策を進める必要性が強調され、特に新たなターゲットを獲得する施策や、市民に対する周知・啓発の重要性が議論された。
ますます多様化する市民のニーズに対し、地方自治体としてしっかりとした役割を果たすことが求められぎ、議員たちは一丸となって市民サービスの向上を目指すべきであるとの意見が交わされた。