令和4年6月、渋川市議会定例会の中で行われた一般質問では、新しいまちづくりや生活道路の整備を中心に様々な課題について議論が交わされた。
3番の板倉正和議員は、居住誘導区域の設定について質問した。渋川市では人口減少が進行する中、空洞化対策として、中心市街地と公共交通の効率的なネットワークの構築が求められる。「居住誘導区域は、誰もが安心して快適に暮らせる区域」と強調した。これに対し、建設交通部長の柴崎憲一氏は、都市機能の集約を目指し、渋川市立地適正化計画について説明。また、生活道路の整備も重要視し、安全な社会環境の形成に向けた取り組みが求められるとした。
議員は具体的に、住宅建て替えの場合の補助金等についても質問した。柴崎部長は、「居住誘導区域に居住を誘導する事業であり、補助金の最大限度額は、基本額20万円に加え年齢による加算が30万円となり、最大で50万円、さらに他の事業との併用によって最大100万円となる場合もある」との回答を行った。
また、命を守るための避難行動についても質疑があり、安カ川信之議員は、ハザードマップの活用やそれに基づいた具体的な避難行動についての重要性を訴えた。「どのように見える化していくかが大事で、QRコードを埋め込むなどの工夫が必要」とし、視覚障害者向けの音声配信の可能性についても言及した。
さらに、福祉部長は高齢者介護に関連して、在宅介護慰労金の支給状況を紹介。年々変化する高齢者の実態を反映しながら、介護者支援の重要性を述べた。出産後の支援が必要なヤングケアラー問題については、その実態調査と支援体制の構築が求められる。
市長の髙木勉は、人口減少問題について言及し、若年層の定住促進の重要性を強調。「住環境の整備」を進めることで、地域にとどまってもらう施策が必要であるとし、地域包括ケアシステムの深化を図る方針を示した。