令和4年6月17日、定例会が開催され、さまざまな重要課題に関する審議が行われた。
特に注目を集めたのは、渡部勇次議員による観光振興に関する質疑であった。彼は、東温市の観光名所として皿ヶ嶺を挙げ、その魅力を強調した。皿ヶ嶺は、高さ1,271メートルで四季折々の自然美を楽しむことができる。特に登山の魅力については、家族連れや仲間と共に訪れる方が多く、週末は賑わいを見せているという。
しかし、皿ヶ嶺の魅力に侮られる点がある。それは、登山道でのトイレの不在である。渡部議員は、トイレ撤去の経緯を示し、バイオトイレの設置を提案した。この問題に対し、山本一英専門監は、過去に久万高原町と協力してトイレ備蓄に向けた協議がなされた旨を述べた。さらに、設置コストや自然環境への配慮が必要である点を強調しつつも、地域のニーズに応えるため改めて協議を促すことが重要であるとした。
その後、議案の審議においては、土地開発公社の解散が承認された。この解散は、市が属する特別会計に影響を及ぼすが、今後は市有地の有効活用を進める方向性が示された。特に、地域農業の支援と企業ニーズへの柔軟な対応が求められることとなるが、農村産業法を活用した課題に関して議会は注視する必要がある。
この定例会では、意見反映の重要性も再確認された。渡部議員の質問を通じて、地域の特性に合った施策の展開が求められ、各種事業の検討を行う上で、一般市民の声を引き続き聴き続ける姿勢が重要視された。このように、行政と市民のコミュニケーションを基盤にすることで、効果的な観光振興が実現されることが期待される。