令和4年12月23日、松山市議会では第7回定例会が開催され、補正予算や条例改正、請願など多岐にわたる議題が審議された。
会議では、令和4年度松山市一般会計補正予算(第8号)や国民健康保険事業勘定特別会計補正予算など、合計18件の議案が一括で議題に上げられた。特に、議案第88号の一般会計補正予算は、市政への重要な影響を及ぼすものである。
補正予算の主な内容としては、市の運営やサービス向上のための重要な施策が計上されている。その中で、特に注目を集めたのは学校給食の無償化に関する議論であった。教育委員会から提示されたところによれば、学校給食の無償化には約17億2,000万円が必要になるという。これは市の厳しい財政状況を鑑みると大きな課題であり、教育長が「学校給食費を無償化することは難しい」との見解を示したことは、今後も議論が続くことを暗示している。
また、別の議題として、松山市は新型コロナウイルスワクチンの接種に関する取り組みも進めており、特に小児向けワクチンについての接種実績が報告された。12月19日時点でのデータによれば、5歳から11歳の接種率は26.5%であり、さらなる啓発と支援が求められる。保護者たちは接種券の全戸配布に関して「物理的負担が増加した」との意見もあり、市としては柔軟な対応を図る考えを示した。
そして、動物愛護に関するクラウドファンディングプロジェクトでは、目標額に対し大いに寄附が集まった。市長によると、すでに約1,470万円が集まり、目標を上回っているという。視覚的にもわかりやすい形で啓発活動を行なっており、地域住民の理解を得る取り組みも重要視されている。
また、動物虐待に関する通報件数の増加も問題視されており、具体的な通報内容が公表された。市は引き続き、警察や関係団体と連携し、動物虐待に対する啓発活動を強化する必要があるとされる。
このように、多くの議案が審議される中、松山市議会は進展と課題を含む項目を抱えつつ、市民生活を支える施策に取り組む姿勢を見せた。