令和元年第4回柏市定例会での議論が行われ、核兵器廃絶や北部巨大開発、柏駅周辺再開発などが重要なテーマとして取り上げられた。
日本共産党の平野光一議員が最初に核兵器廃絶についての認識を問うた。平野議員は、核兵器禁止条約の意義を強調し、市長に日本政府への条約加入を求めた。それに対し、市長の秋山浩保氏は核兵器のない世界の実現を願うとしつつ、外交上の現実的選択などを理由に、慎重な姿勢を見せた。
次に、北部巨大開発と柏駅周辺再開発についての質疑が行われ、平野議員は自然と優良な農地を失う危険性を指摘し、市の財政問題に懸念を示した。市長は、開発が市全体にとって活力向上につながると主張したが、議会内では考え方の相違が浮かび上がった。
また、情報公開制度の問題点が取り上げられ、平野議員は、議会への資料提供の際の非公開問題を指摘した。総務部長はこの点について厳しい批判を述べつつ、今後の改善を約束した。
市営住宅の建てかえに関する議論では、松本道議員が住宅不足の現実を訴え、さらなる増設が必要であると強調。市の部長たちは、改善策や今後の対応を示し、地域における福祉向上に努める意向を表明した。
平野議員は、生活困窮者を対象とした境界層措置の適用状況に疑問を呈し、適用者数が少なすぎる未活用状況を指摘した。市の保健福祉部長は、今後の周知活動を強化していく方針を示した。
さらに、給付型奨学金制度についても議論がかわされた。教育長の河嶌貞氏は、国による制度の充実を願いつつ、財源確保の課題があるとしながら、柏市としても独自の制度設置を研究する姿勢を見せた。