令和4年6月17日、十和田市では市政に対する一般質問が行われ、議員たちが様々な課題について意見を交わした。
特に目を引いたのは、農業支援に関する質問や、インボイス制度の導入が農業者に与える影響についての議論である。この中で、今泉信明議員は水田活用の直接支払交付金に関する問題を指摘し、交付単価の引き下げに農家が抱える不安について言及した。彼は特に、「今年度からの制度変更が農業経営に及ぼす影響は計り知れない」と強調した。
続いて、山田洋子議員は、観光行政の観点から奥入瀬渓流温泉引湯管の更新事業について質問を行った。彼女は、引湯管の耐用年数が迫る中、安定供給が危ぶまれている現状を指摘し、市の見解を求めた。市長は、温泉事業の将来性を見据えた計画を示し、全面的な見直しに向けた取り組みを約束した。
また、自殺予防に関する質問では、八戸市の取り組みに触れ、より積極的な対策の必要性が唱えられた。小笠原議員は、青森県が自殺率全国ワーストという厳しい現実を踏まえ、地域連携の強化を提案した。
教育行政の分野でも質問が相次ぎ、久慈年和議員は、教員不足が深刻な課題となっている現状を指摘し、教育現場への支援を求めた。教育部長は、特別支援学級の教員数について説明し、児童生徒の支援において適材適所での配置を行っていると述べた。
この日、議員たちは多様な視点から市政に対する提言を行い、議論を深めた。市は今後もこうした対話を重視し、地域の課題に積極的に対応していく方針を示している。